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読書メーター☆<2012年4月> [読書メーター(書籍)]

4月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:3688ページ
ナイス数:203ナイス

鍵のかかった部屋 鍵のかかった部屋
榎本と弁護士・純子のコンビ第3弾。4篇からなる短篇集。密室を暴く事を軸にした推理小説なのですが、前2作も含めて「キャラクター的なものも含めて私好みではない」のだと改めて思った。特に今作では「毎度おなじみの弁護士:純子の自信満々な外れた推理」にイラっとしてしまった。榎本の飄々としたキャラクターも癖がなさすぎ楽しめない。そして密室のトリックも「星飛馬か?」と突っ込みたくなるような物まで。すべてにムードはあるし退屈はしないのですが「好み」の問題なのだと締めくくります。
読了日:04月30日 著者:貴志 祐介
チヨ子 (光文社文庫) チヨ子 (光文社文庫)
短篇集。単行本が続いているので文庫から発売は意表を突きました。書き下ろしなのかと思ったら、過去の作品をまとめたそうです。どれも読みやすく情景も想像が出来やすい宮部さんらしい短編。表題作「チヨ子」読後ほんわりとした気持ちになりました。チヨ子からわたしを見たら「白い足長うさぎ(名前:うさこ)」で見えるだろうな・・・。都市伝説を絡めた「いしまくら」父親の回想シーンがまぶしかったな。最後の「聖痕」インターネットに蔓延る情報。心を痛めた子供たち気持ちの向け方が変わってきたのを改めて感じた。「英雄の書」読みたいです。
読了日:04月26日 著者:宮部 みゆき
警官の条件 警官の条件
警官三代を描いた『警官の血』続編。三代目:和也が主人公。助演男優が主演男優を食った!!前作でも、濃いインパクトで描かれていた加賀谷警部が光っています。「警官の血」を読んでから時間が経っているので和也の人物像がイマイチ一致しなかったのが残念。それと初っ端で「私怨」を絡めて上司を売ったような奴に思えてしまったのも残念。警察内部の状況。警官同士の確執。暴力団関係の様子。今回も読みごたえはたっぷりでした。ラストすごく良いですね。警察小説が好きなのは警官同士の関係が熱いからです。
読了日:04月24日 著者:佐々木 譲
第五番 第五番
一気読み。『無痛』の続編。目視で病名を当てる為頼医師が主人公。治療法不明。死者続出の「ウィルス性新型カポジ肉腫」が日本で発症、パニックに陥る。医師側からの目線と患者からの目線で描き分け、緊張感がみなぎっています。ウィーンで日本人クリニックに勤める為頼の部分とと日本で起きている出来事がしっかりと結ばれていく展開は読まされる。作者の知識とリサーチは説得力を持ち素晴らしい。日本人の「健康」に対する考え方も客観的に見れました。「メタボ」の次は「消化器疾患」ですかね。
読了日:04月17日 著者:久坂部 羊
サラの鍵 (新潮クレスト・ブックス) サラの鍵 (新潮クレスト・ブックス)
1942年フランス。ドイツ占領下時代。収容所へと送られた一斉検挙の史実を交え、現在のジャーナリストの女性と過去の強制連行された12歳のサラとを交互に描き二人の女性(少女)の目線で描かれる前篇部分は鳥肌ものでした。サラが住んでいたアパートを軸に関わった人間模様へ物語が移行するのも読みやすく引き込まれる。歴史的な部分でこのような作品は読み継がれてほしい。描きたかったであろう部分はきっちり描かれてあるしラストまで綺麗にまとまっていると思う。映画化もされたようです。
読了日:04月13日 著者:タチアナ・ド ロネ
ワン・モア ワン・モア
桜木紫乃初読み。読メをやっていなかったら読まなかっただろう1冊。30代~40代の女性がメインに主人公。連作短篇集。女医2名を軸に関わる人たちが織りなす日常。とても読みやすく感情移入しやすい丁寧な描写が素敵でした。何度か感情が揺れる展開があり目頭も熱くさせられた。幸せな人付き合いって素敵だと感じさせられた1冊。
読了日:04月11日 著者:桜木 紫乃
キャンバス キャンバス
スペインの作家。舞台もスペイン。前作『螺旋』でトキメキ注目作家の一人。国をあげて賞賛されている大物画家と息子の物語。息子の一人称で描かれポツポツと物語は展開している。突然、作品をオークションにかけると父親。美術館が落札後、父親が「不完全なので描きなおしたい」父親に翻弄される主人公。妻ともギクシャク。派手さはないが、何とも言えない独特な時間の流れを感じる。友人関係や両親との距離。いいですね。すべて読み終えると暖かく暫く余韻が残った。「螺旋」と同じく本棚に並べたい1冊。
読了日:04月10日 著者:サンティアーゴ ・パハーレス
本当の戦争の話をしよう (文春文庫) 本当の戦争の話をしよう (文春文庫)
ベエトナム戦争に歩兵として従軍した著者の作品。22作品の短篇集。真実を語るのは難しい。少しのアレンジを加えることで真実味が増す。想像するしか出来ない「闇」「音」「恐怖」文章から伝わってきます。極限でのジョークを交えた会話・行動。何度も胸に響きました。幻想的な文章の部分が特に「これが本当の戦争」なのだと感じた。国柄は関係が無いです。今後、日頃の出来事や展開など日常の考え方が変わりそうな1冊。「人は誰もが自分の中に自分なりの戦争を抱えている。」村上春樹~あとがきより~
読了日:04月06日 著者:ティム・オブライエン
白い雌ライオン (創元推理文庫) 白い雌ライオン (創元推理文庫)
ヴァランダー警部シリーズ第3弾。内容は、普通の主婦の失踪からスタート。家出?誘拐?何かの事件に巻き込まれた?プロローグが南アフリカの描写からスタートしているので、どのように繋がるのかと思っていたら。あれよあれよと・・ヴェランダー警部は巻き込まれていきます。スケールが大きいので中心人物的な役割ではないのですが、かなり重要なポジション。南アが舞台でマンデラが出てきたらあの時代。暗殺計画も絡み、かなりの読みごたえがありました。ここまで世界情勢を絡めている作品だとは思わなかった。傑作です。
読了日:04月03日 著者:ヘニング マンケル

2012年4月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター

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