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読書メーター☆<2012年2月> [読書メーター(書籍)]

2月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:4152ページ
ナイス数:231ナイス

赤い実たちのラブソング赤い実たちのラブソング
国語の教科書に載った「赤い実はじけた」続編。連作短編集。主人公たちが中学生から 30歳になっている。赤い実世代ではないし前作未読でも楽しめました☆過去の出来事を引きずっている子。仕事や恋愛で行き詰っている子。結婚して子育てをしている子。等身大の「今」が描かれています。どの章も、読みやすく引き込まれる。一番頑張っているんじゃないかな?30歳女子って!自分を省みた1冊。
読了日:02月27日 著者:名木田恵子
訪問者訪問者
舞台型ミステリ。孤立した別荘。死体発見。探偵登場。有栖川氏・クリスティーを彷彿とさせる展開。三年前の事故死と同じ場所での関連人物の急死事件を織り込み、目の前に死体が出現。嵐で閉ざされた別荘には、朝霞一族と関係者の子供を含む10名ほど。「訪問者に気をつけろ」謎の怪文。急死した映画監督が残した遺書を絡めて謎が謎を呼ぶ。招かれざる探偵の登場で糸のほつれが解けるような決着の付け方は楽しめた。ただ・・記憶に残るか?と聞かれたら何処かへ飛んでいきそうです^^;なんだか惜しい1冊。
読了日:02月25日 著者:恩田 陸
人生なんて無意味だ人生なんて無意味だ
デンマーク作。中高校生向けに学校の副教材にもなっているそうです。同級生ピエールが夏休み明けに突然「人生なんて無意味だ」と学校をやめてしまう。同級生たちは突然の事で困惑する。初めは言葉や態度でピエールを説得するのですがピエールが返す言葉は、不調和音として心を蝕んでいく。同級生たちは行動を起こし「自分たちの意味」を廃材倉庫に積んでいこうと思い立ち、一人づつ「大事なものを」献上していく。怖いところは集団である事のエスカレート。一人から複数への突飛な思想。人と違った言動が誤っているとは思わない事が分かれば良い。
読了日:02月22日 著者:ヤンネ・テラー
花言葉をさがして花言葉をさがして
「とても好きだ!」と思いながら読みました。孤児で里親の家をたらい回しにされ「人間嫌い」になった少女が主人公。現在と過去を交互に描き(最近多い)頑なに人を寄せ付けないヴィクトリアの足跡が丁寧に描かれています。やっとめぐり会えた、ずっと一緒にいたいと思えた里親のエリザベス。家族という錘に耐え切れず犯してしまった浅はかな行い。花言葉を交え少しづつ心を開いていったグラントとの関係。そしてラストの読後感は暖かな春の日差しを感じる愛にあふれたものでした。
読了日:02月22日 著者:ヴァネッサ ディフェンバー
解錠師〔ハヤカワ・ミステリ1854〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)解錠師〔ハヤカワ・ミステリ1854〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
年間で数少ない傑作作品の1冊。内容は幼少時代、家族の残虐事件に巻き込まれ口が利けなくなった少年の物語。鍵に魅了され流されるままに解錠師の弟子となり犯罪に巻き込まれていく18歳のマイクル。現在と過去を交互に描き一人称で淡々と語られている。美しい少女と出会い淡い恋心を絵を描きながら通わせていく描写も素晴らしい。時間軸を交互に描くことで多少の混乱もあるのですが、そこが味にもなっているかな。読後の後味も最高でした。
読了日:02月22日 著者:スティーヴ・ハミルトン
誰かが足りない誰かが足りない
街で人気のレストラン「ハライ」を取り巻く群像劇。6篇からなる短編集。予約1でなんとも暗い普通の日常なのだと感じましたが、予約2で表題の「誰かが足りない」とリンクし俄然、興味深く集中して読みました。どこにでもあるような日常に潜む人の孤独感。ザラリとした気持ちをしっとりと読ませます。最後にどこか前向きな気持ちにさせてくれる読後感も良かった。料理が美味しくて人気のレストラン待ち合わせより早く着いて誰かを待っている気持ち。そしてそのレストランから何かが始まる予感。暖かかったです。
読了日:02月17日 著者:宮下 奈都
人質の朗読会人質の朗読会
日本と地球の裏側で人質となり残念な最後を遂げた人たちの「朗読会」監禁された場所で、それぞれの過去の思い出や出来事を話していた内容。読みながら過去の出来事がよぎる事はよくあることですが、それぞれの短編で違う自分の過去の場面が頭をよぎり終始不思議な感覚に陥りました。それほど、しっとりと読ませ引き込まれました。『槍投げの青年』『ハキリアリ』は特に印象深い。
読了日:02月15日 著者:小川 洋子
ねじれた文字、ねじれた路 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)ねじれた文字、ねじれた路 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
このミス8位。評価が高かったので気になっていた1冊。舞台はアメリカ南部。25年前の少女失踪事件を絡めた男の友情物語。全体的に重く暗く、人物描写や町の情景など私好みではなかった。文章も誤植や全体的に古い感じがしたのも気になる。多少のダレを感じたが先が気になり読み進められたのはサイラスが抱えている問題が気になったから。二人に何があったのか。南部という土地柄、人種差別も含め興味は尽きなかった。ネタバレも含め先読みが出来てしまったが二人を取り巻くラストの部分の読後感はとても良かった。
読了日:02月12日 著者:トム フランクリン
ピエタピエタ
作曲家ヴィヴァルディとピエタ慈善院の史実を交えた物語。終始、静かで淡々と進んでいく。当時の時代背景(18世紀)、宗教的な部分があまり感じられないのが良いのか悪いのか・・・。ピエタで執務の仕事をしている女性が主人公。プロローグがとても良いと思ったら短編で発表したプロローグに本編を加筆したらしい。ヴィヴァルディと関わりのあった女性たち。背中に白い羽をつけているような綺麗な描写が美しい。ゴンドリエーレの歌う歌が心にしみました。
読了日:02月10日 著者:大島真寿美
サイモン・アークの事件簿Ⅱ (創元推理文庫)サイモン・アークの事件簿Ⅱ (創元推理文庫)
短編キング・ホックの推定年齢2千歳サイモン・アークを探偵役にしたシリーズ第二弾。編集者「私」をワトスン役に次々とオカルト的な超常現象事件・殺人を解決していきます。短編ならではのテンポの良さと訪れる国や街の色彩が豊かで楽しく読みました。中短編「真鍮の街」は傑作。大学で行われている謎の実験と街の有力者が絡む件はラストのネタバレも含め読みごたえがありました。どれも多少の強引さはありますが、とても読みやすく手軽に読めるものばかり。ラストの「死を招く喇叭」は印象深い1作。第三弾も発売されているので楽しみたいと思いま
読了日:02月08日 著者:エドワード・D・ホック
カッシアの物語カッシアの物語
すべて管理された世界。日常の食事から個人の結婚・死期まで。主人公カッシアの一人称で淡々と物語りは進んでいく。とても淡白な文章だけれど描かれている生活の雰囲気は引き込まれる。結婚相手に選ばれたのは幼馴染のザンダー。でも気になるのはもう一人の幼馴染カイ。二人の間で揺れ動く気持ち。決められた道を歩くことに対しての反抗心。3部作の第一作。今後の展開がすごく楽しみ。
読了日:02月04日 著者:アリー・コンディ
メモリー・コレクター 心理検死官ジョー・ベケット 2 (心理検死官ジョー・ベケット) (集英社文庫)メモリー・コレクター 心理検死官ジョー・ベケット 2 (心理検死官ジョー・ベケット) (集英社文庫)
シリーズ第二弾。心理検死官ならではの見どころは薄いんじゃないかな?結局、精神科医が捜査を進めちゃっている感じ?出だしの部分で子どもと犬が拉致され最後まで引っ張ります。謎の「脳障害を起こす細菌」「爆弾」「感染の危機」を織り込んで大きな話に展開します。タイムリミットもあるしスピード感もたっぷりです。ロマンスも少々。ラストの締め方も印象深く残りそう。
読了日:02月01日 著者:メグ・ガーディナー

2012年2月の読書メーターまとめ詳細
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